ベトナム政府の商工省はこのほど、乗用車の輸入を国内5港に制限すると発表した。7月29日から16人乗り以下の乗用車に適用される。輸入制限により、貿易赤字の縮小を目指す考え。16日付地元各紙が伝えた。
乗用車輸入が許されるのは、▽クアンニン省カイラン▽ハイフォン市▽ダナン市▽ホーチミン市▽バリアブンタウ省──の5港となる。さらに輸入の際には、交通運輸省が実施する車両試験により、品質と安全性、環境保護の基準を満たした証明書を取得する必要があるという。
今年1〜5月の自動車輸入台数は前年同期比2.1%増の1万8000台。5月は前月比52.1%増の5399台と急増している。
■輸入関税引き上げも 商工省は輸入港の制限に加え、自動車への関税引き上げや規制強化により自動車輸入を制限する方針とみられる。商工省は、自動車輸入が最大で120億米ドルの貿易赤字に結びついていると試算している。アナリストは新規制により、少なくとも3カ月間は自動車輸入が低迷するとみている。
ベトナムは、東南アジア諸国連合(ASEAN)自由貿易地域(AFTA)により、2018年から域内の自動車輸入関税を撤廃することが決まっている。
情報源:(株)国際自動車ニュース
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