リチウムイオン電池のセパレーターを開発・生産する米ポラス・パワー・テクノロジーズは12日、フィンランドの繊維・素材大手アールストロームからの出資を受け入れると発表した。
アールストロームはポラスの株式49%を取得する。ただし、投資額については公表していない。ポラスは電気自動車(EV)に搭載できる大型のリチウムイオン電池向けの薄膜セパレーター「シンメトリクス」を開発・販売しており、アールストロームは電池の軽量化につながる不織布素材の開発を進めている。
今後はアールストロームの新素材をポラスのセパレーターの素材として活用するほか、アールストロームは開発資金やグローバルな流通経路などを提供することでシナジー効果を引き出す狙いがある。
ポラスのセパレーターは2008年に米エネルギー省から「ベスト・アーリー・ベンチャー賞」を受賞しており、コスト低減や電池の長寿命化、安全性の向上などに効果があるとしている。
一方、アールストロームは各種繊維素材を生産し、自動車を含む各種産業に供給。08年に電池素材向け不織布の開発を開始した。10年の売上高は19億ユーロ(約1951億円)。26カ国で5700人を雇用している。
情報源:(株)国際自動車ニュース
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